
1歳6ヶ月の子育て!成長の発達状況や食事・言葉・体重のあれこれ(2/2)
それでは前回からの続きです。
前回記事はこちら。
1歳6ヶ月の子育て!成長の発達状況や食事・言葉・体重のあれこれ(1/2)
6.遊び
人との関わり
色々なものへの興味・関心が広がり、気になるものを指差しなどで、大人に教えてくれるようになります。
また、親以外の人への関わりも増えてきて、大人とのやり取りを楽しむようになります。一方で、子ども同士で一緒に遊ぶ・オモチャを譲るといったことは、まだ難しい時期です。
同じ空間にいて、お互いのやる事やオモチャが気になったり、時々一緒に楽しそうにする様子は見られますが、子ども同士で継続的に一緒に遊べるようになるのは、もう少し先です。
ごっこ遊び
生活の中で、大人のやる事を真似したり、「ふり」をするようにもなります。
「ふり」をするようになることで、それらが少しずつ、ごっこ遊びへと変化していきます。低年齢の内のごっこ遊びは、おままごとのリンゴなら、リンゴの色・形をしたオモチャなど、具体的なイメージに繋がりやすい物を用意してあげると良いでしょう。
しかし、これは年齢が上がると共に、より抽象的な物に変えた方が良いので、どこまでオモチャを用意するかなどは、ご家庭の判断次第になります。
指先の遊びと運動遊び
指先の動きが、それまでより更に器用になる頃です。「つまむ」動きができるようになってくるので、洗濯バサミやボタンなどを使ったり、積み木や粘土などで、指先を沢山使う遊びを経験させてあげるのも良いでしょう。
もちろん、外で歩いたり、走ったりという運動になる遊びも大切です。他に体を使う遊びとして、ボール遊びや、ハンモック遊びなどがあります。
ハンモック遊びは、大きなバスタオルなどに子どもをのせ、端を大人がしっかりと持ち、ハンモックのようにして揺らしてあげるという遊びです。
体のバランス感覚を育てるのに良いですし、子どもも喜びます。なお、揺らし過ぎないように注意して下さい。
7.夜泣き
1歳半頃の夜泣きは、赤ちゃんの頃の夜泣きとは、ちょっと変わってくるかもしれません。
赤ちゃんの頃の夜泣きは、寒い・暑い・空腹・衣類がチクチクするなど、生理的不快によるものが多いように思います。もちろん、原因をはっきりと特定できないのが夜泣きですので、一概には言えません。
1歳を過ぎて、特に1歳半ともなると、精神的な理由による夜泣きも出てくる傾向があります。
心も体も成長著しい時期ですので、子ども自身も、自分の成長スピードに追いついていなかったり、吸収したいことがあり過ぎて、心の中で持て余したりして、無意識の内に不安定になっているという事も考えられます。
忙しい毎日で、お父さん・お母さんも大変だと思いますが、子どもが抱っこを求めきたり、「こっちを見て。」とアピールしてきたら、ちょっと手を休めて向き合ってみて下さい。
昼間の関わり方を少し心掛けるだけで、夜の睡眠も変わることがあります。また、1日の生活リズムを見直してみることも、1つの方法です。
他に、夜間授乳をしているのであれば、そろそろ夜間だけでも、お乳やミルクを止めてみても良いかもしれません。夜間授乳は、歯が生えてきていましたら、虫歯に繋がる可能性もあります。
8.危険
スムーズに自分で移動できるようになることで、これまでよりも家の中も外も、更に色々な危険が増します。
思いがけない物を踏み台にして、高い所へ登ったり、入りそうにない所に入り込んだり、テーブルクロスなどを引っ張って、熱い物を落としたり・こぼしたり、プラグを舐めたりなど、いたずらが事故に繋がる可能性も高まります。
また、特に水回りは注意して下さい。洗面器に数㎝溜まった水でも溺れることがあります。家の中は、全ての部屋に危険対策を施した方が良いでしょう。同時に、子どもが危ない事をした時は、短い言葉で、その場で、真剣に注意します。
これを続けることで、およそ2歳以降になると、言葉と行動が少しずつ結びつくようになり、「これをしたら熱いから、触らないでおこう。」といった、危機回避能力の育ちに繋がっていきます。
しかし、全ての危険を完全に防ぐことは不可能に近いですし、ある程度の痛みや怪我の経験は、子ども自身にも必要です。大人は神経質にはなり過ぎず、大きな事故や怪我にならないように、配慮してあげて下さい。
9.検診
1歳6ヶ月検診は、多くの自治体にて無料で行っています。ほとんどの子どもが歩けるようになり、検診では、歩いた時のバランスや足の運び方をポイントに診てくれます。
また、視聴覚の発達についても、判断しやすくなる大事な時期です。歯も生える時期なので、歯科検診を同時に行う場合もあります。主な検診内容は、以下の通りです。
1歳半検診内容
- 視覚、聴覚に問題はないか
- ひとり歩きの様子
- 手指を使う様子
- 発する言葉をチェック
- 問いかけに対する理解と反応を見る
- 身体測定
- 診察(皮膚や全体の観察、胸と背中の聴診、お腹の触診、大泉門の触診など)
- 問診
10.生活習慣について
片付けや着替えなど、生活面の事も遊びとして楽しみながら、少しずつ練習を始めると良いでしょう。
自分でやりたがる時期なので、その意欲を上手に導いてあげて下さい。ここでは、主な3つに絞ってまとめます。
片付け
片付けは大人がお手本となり、オモチャはいつも必ず同じ所にしまってあげて下さい。そして、食事の前や寝る前など、きりのいい所で、子どもも一緒に片付けるようにしましょう。
お片付けゲームのような感覚で取り組めると、スムーズにいきやすいです。この時に、全部きっちりと、大人と同じように片付けることを、子どもに求めないで下さい。
絵本を1冊しまえた、オモチャを1つ持って来られたなどで十分です。1つでも片付けられたら、沢山ほめましょう。更に、子どもと一緒に片付ける時のポイントは、片付けやすい環境作りです。
オモチャや絵本の数が多過ぎたり、引き出しや入れ物にしまいにくいと、子どもにとっては片付けにくくなってしまいます。出しておくオモチャや絵本の数は減らし、たまに入れ替える、入れ物は中身が見える物にするなど工夫してみましょう。
これらが成長と共に、他のお手伝いにも繋がっていきます。家の中の事を一緒に行うのは、子どもが家族の一員としての意識を持つことに繋がり、果ては、社会の一員としての自覚にも繋がっていきます。
着替え
これも、子どもの自分でやりたい気持ちを、上手に使いましょう。また、大人の真似が嬉しい時期ですから、大人が一緒に着替えてみせるのも良いでしょう。
ただ、子どもは、すぐには上手に出来るようにはなりません。上手く出来なくて、泣いたり怒ったりすることもあるでしょうし、時間が掛ることもあるでしょう。上手くいかない時は、ちょっと手伝ってあげて下さい。
この時のコツは、手出ししていることを、子どもに悟られないようにする事です。あと、子どもの性格などにもよると思いますが、筆者が実践しているのは、子どもが出来ないと泣いたりした時に、すぐに声を掛けたり、手を出したりせずに、しばらく見守ることです。
そして、子どもが、ひとしきり泣いたり、怒ったりした頃合いを見計らって、「お母さんが、ちょっとお着替えのお手伝いして良いですか?」と尋ねます。そうすると案外、素直に任せてくれる場合も多いです。
自分の事は自分で出来るようになる為の、初めの1歩です。上手くサポートしつつ、見守ってあげて下さい。
トイレ
子どもの成長度合いにもよりますが、そろそろトイレのことも意識して良い頃です。無理に行かせる必要はありません。
この時期は、排泄することそのものよりも、おまる・トイレに座ることに慣れるようにします。子どもの中で、トイレについて少しずつ意識できるようにし、慣れていくことが第一です。
その為には、ある日急に「トイレ」となっても、子どもには何が何だか分かりません。絵本やDVDなどを見せたり、大人がトイレに行く時に一緒に行ったりなど、下準備が大切になります。
なお、この時に強制したり、教え込むことは、子どもがトイレや排泄に対して、嫌なイメージを持ちやすくなり、逆効果です。始めるタイミングとしては、ひとり歩きが出来る・おしっこの間隔が2時間程度空く、言葉を理解するの3点が目安となります。
トイレトレーニングは、特に個人差が大きく、進歩しては元に戻り・・・という繰り返しで進みます。子どもが嫌がったり、トレーニングが進まないなと思ったら、一旦お休みしても大丈夫です。
お父さん・お母さんが細かい事にとらわれ過ぎず、気長に取り組んでみてください。
最後に
ここにある内容は、あくまでも一般的な発達・成長に添ったものです。子どもの成長は、個人差が大きいです。
人と比べたり、巷の情報に振り回されずに、子ども自身をよく見てあげて下さい。早くても、ゆっくりでも、子どもなりに順当に成長していれば、まず心配はありません。
否が応でも、成長すれば、子どもは親から離れて行きます。細かい事や固定概念にとらわれ過ぎず、「今」しかない子どもの姿を大事に、子育てを楽しんで下さい。
前回記事はこちら。
1歳6ヶ月の子育て!成長の発達状況や食事・言葉・体重のあれこれ(1/2)