
1歳1ヶ月の子育て!成長の発達状況や食事・言葉・体重のあれこれ
子どもの成長は嬉しいものです。それと同時に、「この時期はこれで良いのか?」「普通はどうなのか?」など、育児中は心悩みや心配も尽きないことと思います。
ここでは1つの目安として、1歳1ヶ月頃の子どもの成長について、運動面から食事や遊びなど、色々と見てみましょう。
1.身長・体重
1歳頃までに、体重は生まれた時の約3倍、身長は約1.5倍と、急激に成長します。
しかし、1歳以降は、この成長のスピードが緩やかになります。2歳頃までの約1年間で、身長は5~6㎝伸び、体重は平均で約1~2kg増える程度に留まります。
また、身長は伸びても、体重はあまり変わらないなどの場合もあります。それまでの成長スピードと比べ、増えない・伸びない気がして悩むかもしれませんが、子どもがそのような時期に入ったということなので、一般的にはそれほど思い悩む必要はありません。
なお、この時期の平均身長と体重の目安は、以下の通りです。
身長 | 体重 | |
---|---|---|
男の子 | 70~80cm | 7.7~11.0kg |
女の子 | 68~78cm | 7.2~10.5kg |
2.運動面
1歳前後で歩き始めることが多いですが、完全な自立歩行ではありません。歩くと言っても、2~3歩出る程度という場合も多いです。
歩き始めの頃はバランスが不安定で、まっすぐしっかりと歩けるようになるまでには、更に数ヶ月から半年程度は掛かります。また、歩き始める時期は、子どもによっても、かなり幅があります。
なかなか歩かないと心配になりますが、子どもの性格によるものだったりしますし、歩くまでの成長速度も、個人差が大きいです。ハイハイ・つかまり立ち・伝い歩きと、子ども自身がある程度、段階を踏んだ発達をしていれば、それほど心配しなくても大丈夫です。
特に、伝い歩きをすれば、そこから手を離すかどうかは、子どもの勇気や意欲によるところが大きいと言われています。
他には、手指の器用さが出てきます。今まで握るだけだった動きから、指を使おうとする動きが増えていきます。ボタンなどを押したり、ティッシュなどを引っ張りだしたり、色々といたずらが増えてくる時期でもあります。
3.言葉
「ワンワン」「ブーブー」「ママ」「パパ」など、意味のある単語が1~2個程度、出てきます。
これは、子どもにとって関心の高いものと関係していることが多いです。この時期の大事なポイントは、単なる音や真似でなく、簡単な言葉の意味が分かるようになる点です。
一方で、2歳頃まであまり話さない子どもも、少なくありません。それでも、身振り手振りや、「あー」などの単語1つが出ているなどであれば、その内に発語に繋がる場合が多いです。
なお、言葉が出なくても、周りの人の言葉を子どもは分かっています。子どもが声を出したり、言葉を発した時は、大人も「そうなの。〇〇だね。」などと応えたり、子どもの声真似をしたりと、返してあげましょう。
子どもの発したことに対して、周りの大人(特にお父さん・お母さん)が反応することは、子ども自身のコミュニケーションの力や意欲が育つための基礎となります。
4.心
自分という存在について、少しずつ分かってくる時期です。この頃になると、自己主張もはっきりしてきます。
我がままが酷くなったようにも思え、今までとは違う子どもの様子に、お父さん・お母さんは驚いたり、困ったりするかもしれません。
しかし、これは自分の意思を持ち、それを周りに伝えようとする行動の現れです。子どもの心がちゃんと育っている証であり、大切な成長過程の1つです。言葉が未熟なので、子どもが何を求めているのか、何を訴えているのか分からないことも多いと思います。
毎日のこととなると、特にお母さんは疲れてしまうこともあるでしょう。大変だとは思いますが、子どもも言いたい事が上手く伝えられずに、もどかしい思いをしています。
無理に抑えつけず、できるだけ見守ってあげられると良いでしょう。
5.食事
身長・体重の増え方が緩やかになる為、全体の食事量が減ることがあります。増え方は少なくても、子どもなりに身長・体重が増えていれば、問題ありません。
食事そのもののポイントとしては、奥の歯茎で噛んで食べられるようになることが、一番の変化と言えます。また、手づかみ食べの他に、スプーンやフォークを使いたがるようになります。
この為、食事の時には、椅子やテーブルの高さや、テーブルと子どもの体との距離をきちんと調節し、食事をしやすい位置と姿勢になるように見てあげて下さい。
他に、この時期は、栄養のほとんどを離乳食から摂るようになります。しかし、1日3回の食事だけで、必要な栄養が全てまかなえるほど、まだ胃が成長していません。
1日1~2回のおやつで、これらの足りない栄養を補う必要があります。おやつと言っても、甘いジュースやお菓子ではありません。果物やおにぎり・パンなどを、時間と量を決めて食べさせましょう。
軽食と言う方が、イメージしやすいでしょうか。なお、いつまでも食べている、1日の内に頻繁に与えるなどのダラダラ食べは、虫歯の原因になるので控えましょう。
6.遊び
手指を動かすことは、脳の発達にとても有効です。この時期から、押したり・握ったりという、指先を使う遊びを、沢山できると良いでしょう。
手指と共に、腕もダイナミックに動かせる、お絵かきもおすすめです。殴り書きや点々を打つだけで、十分に楽しめます。また、子どもの遊びは、何かを作ったり、組み立てたりするよりも先に、崩す・壊す・破くことに、楽しさ・面白さを感じる傾向があります。
この為、積んだ積み木を崩したり、新聞紙や広告紙を思い切り破ったりなど、パワーを発散できる遊びも必要になります。楽しいと思うと、子どもは何度も繰り返して遊びます。
なるべく、子どもが飽きるまで遊ばせてあげて下さい。他に、つかまり立ち・伝い歩きや歩行で、自分で立ったり、移動できるようになることで、視界が変わり、好奇心が一層高まる時期です。
子どもの探索活動は、できるだけ見守ってあげて下さい。また、歩き始めのこの時期は、歩くことそのものが楽しい時期でもあります。外のお散歩などで、立つ・歩く経験を沢山積めると良いでしょう。
7.夜泣き
夜泣きは、生後半年頃から1歳半頃まで、よく見られます。1歳1ヶ月の時期ですと、まだ夜泣きする場合が多いかと思います。
原因としては、おむつが濡れた・寒い・暑い・夢を見た・空腹など色々と考えられますが、ただ泣くだけの場合も少なくありません。授乳や抱っこ、ドライブ、夜泣き用の薬など、対策は色々とありますが、画期的な解決策や予防策はありません。
ずっと同じ対策が通用しないことも多く、大変ではありますが、色々と試してみる他にありません。夜泣きは、成長と共に落ち着く場合がほとんどです。子どもの睡眠リズムが作られる過程で起こる、当たり前の現象です。
渦中にいると先が見えず、大人は寝不足で本当に辛くなりますが、終わる時が必ず来ます。色々と対策を試しつつも、大人が細かい事に一喜一憂せず、「泣いても仕方ない。」くらいの気持ちでいられると良いかもしれません。
なお、体調が悪い、どこか苦しい・痛いなどが原因で泣く場合もあります。全てを夜泣きで片付けず、子どもの泣き方や様子がいつもと違う・少しでも変だと感じたら、病院に行くことをおすすめします。
8.危険について
つかまり立ち・伝い歩き・歩き始めなどの、この時期は、転ぶものという意識を大人が常に持って下さい。移動や立つことがまだ不安定ですし、子どもは頭が重い為です。
家の中には、安全対策を施しておきましょう。外では、道路際での転倒や高所からの落下などに、十分に注意しましょう。転ぶ経験も、上手な歩き方を覚えるために大切です。
転ばないようにするのではなく、転んでも大怪我をしないようにしてあげましょう。また、好奇心から色々な物に手を出したり、口に入れようとします。
ある程度は見守ることも必要です。大人にとっては困るいたずらも、子どもにとっては探索活動や遊びであり、知的好奇心を満たす為の大事な行動です。危険だったり、触られたりしたくなければ、代わりの物を用意したり、他の似たような事に誘ってみましょう。
子どものやる事を制限し過ぎずに、上手く折り合いを付けるよう関われると良いですね。子どもは意外な事をやらかします。危険な事でない限り、大人も面白がることができる気持ちを持てると、なお良いでしょう。
逆に、危険な事をしたら、大人は真剣な表情と、「ダメ!」「危ない!」と短い言葉で、その場ですぐに伝えます。くどくどと言い聞かせたり、時間が経ってから注意しても、言葉の理解が未熟な時期には、特に無意味です。
短く・真剣に・その場でというのがポイントです。また、「痛かったね。」「熱かったね。」など、共感的な言葉も一緒に掛けてあげましょう。
これを続けることで、「これをすると痛いんだ。」など、子どもの中で次第に認識できるようになります。
最後に
ここにある内容は、あくまでも一般的な発達・成長に添ったものです。特に、小さい内の子どもの成長は、個人差が大きいです。
人と比べたり、巷の情報に振り回されずに、子ども自身をよく見てあげて下さい。早くても、ゆっくりでも、子どもなりに順当に成長していれば、まず心配はありません。
否が応でも、成長すれば、子どもは親から離れて行きます。細かい事や固定概念にとらわれ過ぎず、「今」しかない子どもの姿を大事に、子育てを楽しんで下さい。