
男の子も女の子も大イベント!意外と知らない七五三の常識&マナー9選!
子どもの成長においては、節目が幾つかあります。百日祝い・節句・卒入園学と様々ですが、どれもおめでたい出来事です。
そして、七五三もその1つです。七五三をお祝いする方は多いでしょうが、意外とちゃんとしたマナーが分からない、お祝いの意味を知らないという事があるかもしれません。
ここでは、そんな七五三について詳しく取り上げてみたいと思います。
1.七五三の由来
まずは、七五三の由来について知っておきましょう。何となく、3歳・5歳・7歳でやることは知っていても、なぜその歳にお祝いするのかご存知ですか?
昔は、赤ちゃんや子どもの死亡率が今よりもずっと高く、7歳までは「神の子」と言われていたそうです。また、生まれて3~4年経ってから、今の戸籍のようなものに登録することが一般的でした。
この為、子どもが7歳になるまで、無事に成長するように願う儀式が行なわれていました。
また、3歳は言葉を理解するようになり、5歳で知恵がつき、7歳で歯が生え変わると言われ、成長面での節目であると共に、病気や様々な危険が伴いやすかったようです。
このような背景から、七・五・三の年齢時に、それまで無事に成長したことのお祝いをし、更なる健やかな成長を祈るようになったそうです。
七五三のお祝いそのものは、元々は宮中や公家で、それぞれ別の儀式・お祝いとして行なわれていました。
この儀式が、髪置き(3歳)・袴着(5歳)・帯解き(7歳)と言い、江戸時代に他の裕福な人々の間に広まり、明治時代に現代の七五三に近い形で、庶民にも広がったと言われています。
2.年齢
昔は、年齢そのものも数え年で数えていたそうです。この為、七五三などのお祝い事も、数え年で行うことが一般的でした。
近年は核家族化の影響もあってか、数え年にこだわる方も家族内に少なくなってきたことで、満年齢で行うことも一般的になってきた風潮があります。
これは、どちらが正しいということも無いので、ご家庭の都合(仕事の都合や兄弟姉妹との年齢差など)や、子どもの状態(オムツの有無や長時間の外出に対応できるか)などに合わせて考えましょう。
また、男の子は3歳と5歳の両方をお祝いする場合と、5歳のみの場合とがあります。
女の子は、3歳と7歳が一般的です。地域性や各家庭の考え方にもよるので、自分達が住んでいる地域や、一緒にお祝いできるなら、おじいさん・おばあさん方と相談してみると良いかもしれません。
3.日取り
七五三のお祝いは、11月15日とされています。では、なぜこの日なのでしょうか?有名な説は幾つかあるようですが、よく言われているのは、徳川将軍家の三代目家光が四男徳松の袴着の儀式を、11月15日に行い、これが踏襲されたという説です。
また、11月15日は当時の暦で、婚礼以外のお祝い事には最良の日とされていたそうです。他にも細かい話はありますが、子どものお祝い事を、良い日取りで行いたいというのは、昔から変わらない親心でしょう。
現代においては、家族の都合の合う日に行う、寒い地域では11月より早めに済ませるということも多く、この日取りの意味は失われつつあります。
古来の日取りにこだわる必要はありませんが、全く何も知らずにいるよりは、これらを少し思い出すだけで、七五三をお祝いする心持ちも違うかもしれません。
4.千歳飴
七五三に欠かせない千歳飴ですが、その意味は何でしょうか?七五三そのものが、子どもの健康と無事の成長を願うお祝い事ですが、千歳飴も同じ意味合いがあります。
飴が長く伸びることにあやかって、長寿の願いを掛けているのだそうです。江戸時代に広まったそうですが、縁起物ということですね。
長寿の願掛けであり、お祝い事に用いることから、千歳飴は細長い形状で、紅白色である事が主流です。おまけのお話ですが、千歳飴は直径も長さも、サイズが決められているそうです。面白いですね。
5.現代の七五三
現代の七五三は、スタジオなどでの写真撮影と神社へのお参り・食事会が主流のようです。
七五三シーズンになると混むことが多いので、写真は先撮りし、お参りと食事会は別の日にするという場合も多いようです。
中には、写真撮影だけで、お参りや食事会は無しという場合もあるようですが、これは単なるイベント化しているようで、少し疑問に感じます。
せっかくの七五三です。神社で祝詞をあげてもらうまではしないものの、氏神様にお参りだけでもする、食事会なんて大げさにしないまでも、家族内でちょっとお祝いするなど、自分達に合うやり方でお祝い出来ると良いでしょう。
6.神社へのお参りと初穂料
神社は、氏神様(家から近い、その土地の神様)にお参りすることが基本ですが、有名な所に行きたい・空いている所にしたいなど、それぞれの希望で変えても差し支えありません。
神社でお参りだけでなく、神主様に祝詞をあげてもらう場合は、謝礼が必要になります。これを初穂料、もしくは玉串料と言います。お値段の平均は、3千円~1万円くらいです。
神社によっては、一律料金で定めている所もあるので、事前に確認しておきましょう。初穂料・玉串料は、水引が蝶結びになっている祝儀袋に入れます。白い封筒でも良いようです。
表書きは「御初穂」「御玉串料」とし、祝儀袋の場合は水引の下に、子どもの名前と年齢を書きます。子どもが複数の場合でも、基本的に子ども一人につき、初穂料・玉串料を一包みします。
なお、祝詞をあげてもらう場合は、事前に神社に予約や問い合わせをしておきましょう。予約受付しない神社もあります。
7.神社へのお参りのポイント
インターネットサイト「七五三ドットコム」の、「七五三の神社へのお参りの際のポイント」が参考になるので、こちらに取り上げておきます。
- 神社のお参りは、長い参道や砂利道があるので、着物でも子どもの履き慣れた靴を持参した方が良いです
- シーズン中は混むので、車で行く場合は、神社や周辺の駐車場事前に下調べをし、駐車できる場所の確認をしておきます。路上駐車は控えましょう
- 同じ日に食事や写真撮影を予定している場合は、時間に余裕を持たせたスケジュールを組みましょう
子どもがいての行事ですから、どのような突発事態があるか分かりません。また、シーズン中の神社では、予約をしていても、お参りや祝詞の待ち時間が長くなったり、順番が変わったりします。
特に、神社の後に予定を入れる場合は、時間配分を十分に検討しましょう。
8.大人の装い
主役は子どもですが、付き添う大人の服装もきちんとしたいものです。一緒に写真撮影をする場合は、後々まで残りますし、神社に行く場合は、お参りだけでも神前にふさわしい装いが必要です。
男性はダークスーツが一般的ですが、この機会に紋付き袴で和の装いも素敵ですね。女性は洋装ならワンピースやスーツ、和装なら附下げや訪問着・色無地がふさわしいです。
なお、男性・女性共に、あまり派手な物は好ましくありません。
9.お返し
七五三は身内のお祝い事なので、他の方からお祝いを頂いても、基本的にお返しは必要ありません。
しかし、それでは気持ちが治まらない事も多いかと思います。お返しをする場合は、千歳飴とお赤飯をお渡しすることが一般的だそうです。できるだけ、お祝いを頂いてから1~2週間以内にお返ししましょう。
千歳飴やお赤飯のお返しが出来ない場合は、頂いたお祝いの3割~5割程度のお値段の品物をお返しします。なお、お返しに熨斗付けする場合は、表書きを「内祝い」と子どもの名前にします。
最後に
前述にもありますが、七五三は子どもの健やかな成長を願い、お祝いする行事です。マナーをきちんと守り、子どもに負担の少ない形で、皆さんの素敵な思い出になると良いですね。