
【人気記事】保育園・保育所の見学で見るべき4つのポイント
保育園は、多くの子ども達が長い時間を過ごす生活の場です。
一口に保育園と言っても、認可、無認可、小規模保育園、事業所内保育園、認定子ども園と、その形態は様々です。
ここでは、その中のどの保育園だとしても、子どもを預ける前にチェックしておいた方が良い点をまとめてみます。ちなみに保育園と保育所は言い方が違うだけで全く同じです。
1.見学の前に
見学の前に、まずは見学する側である自分達のことについて、確認しておきましょう。事前に見学希望の連絡と、当日の約束の時間を守ることは言うまでもありません。
多くの保育園の場合、日常の保育時間中やその合間に、見学に対応してくれます。突然の訪問や遅刻など、先方に迷惑を掛ける行動は慎みましょう。
また、見学時に色々と質問することは保育園側も大歓迎です。しかし、パンフレットやインターネットのホームページなどを見れば分かることは、聞かなくても解決できます。
見学希望の保育園について、事前に情報収集し、聞きたいことを整理・把握しておくとスムーズです。なお、個人情報保護法の関係や、職員には守秘義務もありますので、質問内容によっては答えを得られない場合もあります。
2.保育方針と保育内容
基本中の基本と言えるでしょう。多くの保育所の場合、政府の定めた保育指針とは別に、独自の保育方針や保育目標を設定しています。
それらが、ご家庭の教育方針と合っているか、または保育方針に保護者の方が賛同できるか、これは大切なポイントです。具体的な保育内容としては、以下の4点を確認してみましょう。
- 外遊びや屋外活動(散歩や遠足、生き物の飼育や植物の育成など)の充実度はどうか?
- 年間行事はどのようなものがあるか?また、行事に対して保護者の手伝いはどの程度必要か?
- クラス割は同じ年齢ごとか、他の年齢も一緒なのか?
- 独自のカリキュラムを組んでいるか?組んでいるなら、どのようなものがあるか?
なお、保育所の場合はクラス間の交流や、他の年齢の子ども同士の関わりが、比較的盛んです。
また保育所によっては、英語や体操、リトミックという音楽教育など、独自のカリキュラムを組んでいる所もありますし、専門の先生を招いて行っている場合もあります。
もし、希望する保育所に、そのようなカリキュラムがある場合は、自由な雰囲気でのお遊び程度なのか、子ども達の個々の能力や目標に添って、一定レベルの達成を目標としているのかなど、具体的な内容を併せて確認しておくと良いかもしれません。
3.施設・設備と立地
認可保育所は、政府や自治体の規定に添って、一定の面積や設備を備えていますので、施設・設備面で大きな差は少ないと言えるでしょう。
もちろん、公立経営か民間経営かの違いや、施設・設備も古い・新しい、シンプル・豪華などの違いはあるでしょう。認可・無認可に関わらず、どの保育所においても、施設面で具体的に見るべき、主なポイントとしては以下の9点です。
- 部屋の広さに対して、子どもの人数が多過ぎないか?
- 施設内は清潔か?きちんと清掃されているか?
- 安全面の配慮はされているか?
- 整理整頓はどうか?
- 設備の管理状態はどうか?
- 遊具は年齢に合ったものか、また、それで子どもが遊べているか?
- 給食室はあるか?無い場合は外注しているのか?お弁当持参か?
- 園庭はあるか?どの程度の広さか?無い場合は、近所に公園など遊べる場所があるのか?
- 駐車場・駐輪場はあるか?無い場合は、近隣に駐められるスペースはあるのか?
4.職員
子どもを預ける上で、最も気になるポイントかもしれません。冒頭にもありますが、保育所には様々な形態があります。
それに伴い、職員の在籍形態も様々です。正規職員もいれば、臨時職員や契約職員、事務専門の職員などもいます。大きい規模の保育所では、特にその多様さが見られるかもしれません。
そのような中で、何をポイントに見れば良いのでしょうか。まずは、以下の4点に絞って観察してみて下さい。
- 職員の服装や身だしなみは?アクセサリーや髪型、清潔感など、子どもと接するに適しているか?
- 見学時の職員の挨拶はどうか?
- 子どもへの言葉がけはどうか?
- 園長、所長はどこにいるか?
3番めの子どもに対する言葉がけは園内をちょっと耳をすましてみて下さい。
叱ることは必要ですが、必要以上に禁止や命令、指示をしていないか?意外に大事なポイントです。また、職員の表情や雰囲気も、併せて見てみると良いかもしれません。
次に4番めですが、もしかしたら見学時の案内が園長、所長かもしれません。その場合は一緒に見学で周っている時の、所長に対する子ども達全体の反応を見て下さい。
親しみを持っているか?近寄りがたくしているか?というポイントです。
所長は役職としての仕事も多く、実際の保育や子ども達に関わることが少ない場合も多いですが、保育所内のことに目を配れているかは、これである程度分かります。
5.その他
前述以外の細かい点も、可能な範囲でチェックしましょう。
- 入所時・進級時の準備物に、保育所指定の手作り必要品はあるか?
- 給食であるなら、どのようなメニューか?栄養バランスは考えられているか?
- 連絡事項や日中の子どもの様子などは、分かりやすく伝達されているか?
- 急な体調不良時の保護者への連絡基準は?(例えば、熱は何度以上で保護者に連絡することになっているか?)
- 延長保育は?時間はもちろん、急な場合も対応してもらえるか?当日連絡でも可能か?
- 休日保育の有無。
- 延長保育や休日保育を利用する場合、別途料金はかかるか?
- 薬は飲ませて・使ってもらえるか?
- 絵本や玩具の取り揃えは、どのようなものがあるか?
- 保護者以外(友人や親戚、シッタ-など代理の者)の送迎は可能か?
- 自宅や職場の距離や通勤時間などとの兼ね合い。時間的に無理のない送迎ができるか?
そして、何よりも大切なこと!!
・保育所にいる子ども達は、楽しそうに過ごしているか?
最後に
全ての条件が完璧に整っている保育所は、おそらく無いでしょう。何を優先させるか、子どもの為にどこが良いか、保護者の取捨選択が必要になります。
全国的な待機児童の多さが、慢性的な問題となっている現在、希望の保育所に入れない、とにかく保育所に入れるだけで幸運というケースも、決して少なくないでしょう。
どのような場合でも、大切な我が子を預ける場所を、自分の目でしっかり見ておくことをおすすめします。