
【知らないと危険!】赤ちゃんの予防接種の種類と同時接種のメリット・デメリット
予防接種は、概ね生後二ヶ月頃から接種を開始します。現在は予防接種の種類も多く、スケジュールを組むだけでも大変ですよね。
そして、子どもの急な体調不良や感染症などで、予定しているスケジュール通りに、全ての予防接種が終わることは少ないでしょう。
それでも、危険な感染症から子どもを守るために、病気に感染するリスクを少しでも減らしたいものです。
そのような時に、予防接種の同時接種が有効です。ここでは、同時接種のメリットとデメリットについて見てみましょう。
1.予防接種の種類
メリット・デメリットのお話の前に、まず、予防接種の種類について確認しておきましょう。
予防接種は、定期接種と任意接種があります。定期接種は、国や自治体が接種を強くすすめているもので、公費負担なので無料で受けられます。
一方で任意接種は、受ける側(子どもの場合は主に保護者)に、接種するかどうかの選択肢があるものです。任意接種は自己負担になるので、決して安くはない接種料がかかるものもあります。
全て受けるか、どれかやめるか、多くの方々は悩むのではないでしょうか。自治体によっては、任意接種でも種類によって助成を受けられる場合があるので、事前に確認することをおすすめします。
また、任意接種とは言っても、定期接種よりも重要度が低いというわけではありませんので、その点は勘違いしないようにして下さい。
現在、主に0歳から3歳頃のお子さんが受けられる予防接種で、定期接種は7種類、任意接種は4種類あります。
定期接種と任意接種の種類については、こちらに書いています。スケジュールの一例も書いていますので参考にしてください。
【赤ちゃんの予防接種】スケジュールは?費用は?お風呂は入っていいの?など疑問を解決!
2.同時接種とは?
同時接種とは、二種類以上のワクチンを一度の通院で受けることです。
1番の予防接種の種類で申し上げたように、乳幼児が受けられる予防接種は、定期接種と任意接種と合わせて、11種類もあります。
これを1種類ずつ受けても構いませんが、時間がかかってしまいます。その間に、予防接種で防げる感染症などにかかってしまう危険性もあります。
この為、多くの予防接種を有効に受ける方法として、同時接種が行われています。
3.同時接種のメリット
では、同時接種のメリットについて考えてみましょう。同時接種の一番のメリットは、少ない通院回数で複数の予防接種を受けられることです。
通院回数が少ないということは、その他の感染症を病院でもらう確率が減るということです。
予防接種を受けに行って他の病気にかかるのでは、本末転倒な話ですよね。また、最短期間で受けることで、予防接種が必要な病気にかかる確率も下がります。
特に0歳の早い時期に受ける予防接種は、確実な免疫を付けるために複数回の接種が必要です。このため、効率良く予防接種を受けるには、同時接種が有効な方法と言えます。
4.同時接種のデメリット
次に、同時接種のデメリットは何でしょう。安全性もワクチンの効果も単独接種と変わりありません。
でも、一度に何本も注射を打たれる我が子を見るのは、見守る方としても辛いものがありますね。
そのような心理面もデメリットと言えるかもしれませんが、子どもを守るための大切な予防接種です。ここはグッとこらえましょう。冗談のようですが、親心としてはやはり我が子が痛がる姿は見たくないものです。
さらに医学的なデメリットと言いますと、副反応(接種部位の腫れや痛み、発熱など)や、有害事象(ワクチン接種が原因で起こった健康被害)が起きた場合、どの予防接種が関係しているか、分かりにくくなる可能性がある点です。
なお、細かく言いますと、上に挙げた副反応も有害事象に入りますが、副反応の場合の多くは数日で治まります。
ここでは敢えて、副反応より深刻な健康被害という意味での有害事象と分けています。そして、考えたくはありませんが、予防接種を受ける以上は、有害事象が起こる可能性もゼロではありません。
これは、単独接種でも同時接種でも同じです。本題から少し外れますが、この有害事象が起こった場合、予防接種の種類が定期接種、任意接種のいずれであっても、補償額に違いはありますが救済制度があります。
これを「予防接種健康被害救済制度」と言います。予防接種を受ける上で、併せて覚えておくと良いでしょう。
最後に
同時接種が一般的になってきた近年ですが、中には、単独接種をすすめるお医者さんもいます。
お医者さんによって言うことや、やり方が違ったりすると、余計に悩むこともあるかもしれません。
お子さんにとってより良い形で受けられよう、保護者の方がしっかり考え、病院を選び、予防接種を進めてあげて下さい。